プレーヤー、コーチ、レフリーのためのポイント
ゲームでしっかり意識するべきこと
ブレイクダウンは、競技規則の精神に則ってコーチングされ、前向きかつ正確にプレーされ、一貫性をもってレフリングされるものであること。
プロセスと主な変更点
従来通り、タックラーが最優先事項
タックラーは、引き続き、すみやかに放し、その場からどかなければならない。
スタンドアップタックル
ボールキャリアーには、地面に倒れる時間が与えられる。ボールキャリアーのひざが地面に明らかに着いたら、タックルとみなされる。ディフェンダーがボールキャリアーの勢いを止めボールキャリアーを抱え上げていることができたら、モールとみなされる。モールで横から入ったり崩したりした場合は、反則となる。
ボールキャリアー
ボールキャリアーは、一度だけ、すみやかに動作をする。ボールキャリアーは、より一層、もっとすばやくボールを差し出すか放さなければいけない。
ジャッカラー
最初のアライビングプレーヤーは、正しく入り、立ったまま、ボールの上から、ボールを持ち上げようとしなければならない。もっとすぐに利益を得られるようにし、もはや、「クリーンアウトで生き残る」という想定はしない。
その他のアライビングプレーヤー
横から入れば、反則となる。「LAエントリー」を想定し、プレーヤーには「ダイブではなくドライブ」することが求められる。
不正なプレー
プレーヤーの安全のため、優先事項であることに変わりない。
「パワーバランス」
どちらが数的に有利で、全体的に最も優位であるかに関する、レフリーの対応と見極め
- ブレイクダウンの攻防は常に動いていて、ほとんどの場合、動いている部分が多い。
- レフリーは、誰が「パワーバランス」を握っているか、全体的に意識していく
- タックラーは、離れているか?
- ボールキャリアーが孤立しているか?
- ジャッカラーが最初のプレーヤーか?
- 早めに利益を得られるようにする
- 横から入っていないか、広い視野で見逃さない
- アライビングプレーヤー
1
タックラー
優先事項

タックラーは放す
タックラーは、ボールがプレーされるよう、速やかに放して動かなければならない。

左右(タッチライン方向)に転退する
タックラーを攻撃側へ転退させない

ピンニング(押さえつける)/スペースを奪う
タックラーがボールキャリアーを後ろから押さえつけたりしがみついたりして、ボールキャリアーを妨害したり攻撃側に立たせないようにしたりしないようにする – 「スペースを奪う」。

タックラーは放してカウンター
タックラーは、必ずボールキャリアーを放してから、自陣側から立った状態でボールを取りに行かなければいけない。

トラッピング(動けなくすること)
タックルされたプレーヤーと攻撃側のサポートプレーヤーは、反則を誘うためにタックラーを故意に動けなくしてはいけない。
スタンドアップタックル - タックルかモールか?
スタンドアップタックル - タックル

タックラーは、ボールキャリアーが地面に倒れたら放さなくてはいけない
攻撃側のチームは、地面に倒れるためのしかるべき機会を与えられる。

ひざが地面に着く
ボールキャリアーのひざが明らかに地面に着いたら、タックルとみなされる。
スタンドアップタックル – モール

勢いを止める
ディフェンダーがボールキャリアーの勢いを止めボールキャリアーを完全に抱え上げていることができたら、モールとみなされる。

モールとみなされたときのレフリング
「モール」とみなされたら、マッチオフィシャルは横から入ってこないかと崩れていないかを判断する。
2
ボールキャリアー
優先事項

プレゼンテーション(ボールを差し出すこと)
ボールキャリアーは、一回の動きでボールをすぐに出すかプレーしなければいけない。

エクストラロール/クローリング(余計に転がる/ひじで這う)など
有利になろうと前へ転がったり、ひじで這ったり、あるいは、ジャッカラーを不安定にしたりしてはいけない。

スクイーズボールクランプ
スクイーズボールの状態となったボールキャリアー(体が伸びた状態でタックルされ、その体の下にボールがある)は、ジャッカラーが「クランプスチール」をしたら、すなわち、体に腕を巻き付けてボールに手をかけていたら、反則となる。
ポイント

つかまえられていない/ボールを放す
ボールキャリアーは、倒された時につかまえられていなければ、立っている状態に戻ってプレーを続けてよい。また、タックルされた後にボールを放して立ち上がったら、そのプレーヤーは、ボールを拾い上げ、プレーを続けることができる。
3
最初のアライビングプレーヤー(ジャッカラー)
優先項目

正しく入る
ジャッカラーは、ブレイクダウンに自陣のゴールラインの方向から正しく参加しなくてはいけない。

完全に放す
ジャッカラーがアシストタックラーだった場合、完全に放していなければならない。

しっかりと立つ
ジャッカラーはしっかりとした姿勢で立っていなければいけない。

ひじと前腕は地面に着けない
ひじ/前腕が地面に着いてはいけない。

ボールを持ち上げようとして手をかける
ジャッカラーは、ボールの上に手を置き、持ち上げようとしなければいけない。
ポイント

「クリーンアウトで生き残る」
レフリーは、ジャッカラーが上記の各項目をきちんとしているなら、今後は「クリーンアウトで生き残る」という想定はしない。

クランプスチール
「クランプスチール」とは、腕を体に巻きつけボールに手をかけることである。ボールを出すプレーヤーがうつ伏せで横たわっていると前腕が地面に着くこともある。
4
アライビングプレーヤー
優先事項

ゴールラインの方向
攻撃側のサポートプレーヤーは、自陣のゴールラインの方向から到着しなくてはいけない。

スクエアアップ
攻撃側のサポートプレーヤーは、相手側のゴールラインに対してタックルゾーンへ直角に入らなくてはいけない。

アングルイン
上記を行っている攻撃側のサポートプレーヤーは、相手をクリーンアウトするためにアングルを付けてよい。

「ダイブではなくドライブ」
アライビングプレーヤーは、相手をクリーンアウトするときに「ダイブではなくドライブ」しなくてはいけない。小刻みのステップを踏みバインドをし、飛び込まない。

シーリングオフはしない
攻撃側のサポートプレーヤーは、争奪を妨げようとして覆いかぶさるようにして倒れてはいけない
ポイント

タッチラインに背を向ける
入るときに、タッチラインに背を向けない(深いところから、LAエントリー)

ボールキャリアーの上に乗るタックラー
アライビングプレーヤーは、ボールキャリアーの上に乗ったタックラーをドライブして排除することができる(ただし、腕をたたむ行為を伴わない)。レフリーは、動きの遅いプレーヤーも厳しく見ていく。

タックラーに飛び込まない
アライビングプレーヤーはタックラーに飛び込んではいけない。ボールの近くにいないプレーヤーにタックルしたり、ブレイクダウンから離れ過ぎているプレーヤーをテイクアウトしたりしてはならない。
L &アングル(LAエントリー)
5
不正なプレー
優先事項
アライビングプレーヤーは、不正なプレーである反則や危険になりかねないプレーをしてはいけない

脚を水平より高く持ち上げる
アライビングプレーヤーは、プレーヤーの脚を水平より高く持ち上げてはいけない

ショルダーチャージ
アライビングプレーヤーは、ボールを争奪しているかボールの近くで倒れているプレーヤーにチャージしてはいけない。

首をつかむ/ひねる(ネックロール)
アライビングプレーヤーは、ジャッカラーを争奪から排除しようとして首に腕を巻きつけたりひねったりしてはならない。

スタンピング
アライビングプレーヤーは、他のプレーヤーを踏みつけてはいけない。